カノア五十嵐

五十嵐カノアの優勝とWCTについて

日本人初のWCT選手としてツアーに参加していた五十嵐カノア選手が、インドネシア・バリ島で行われていたCorona Bali Protectedで優勝し、日本人選手として初のWCTタイトルを獲得した。
WCTはWorld Championship Tourの略で、Men’sは全11戦、Women’sは全10戦世界中を転戦し、年間のグランドチャンピオンを決めるツアー。F1に似ている。基本的に、QS(Quarifying Series)で年間の好成績を収めるとWCTに参加できる。ツアーに参加していても年間の成績が悪いと翌年の出場権を失う。
今回カノアが優勝したのはWCTの第3戦のバリ島での試合で、優勝によるポイント獲得で年間ランキングも大きくジャンプアップ、2位の位置につけた。

五十嵐カノアは両親共に日本人だけれども、生まれも育ちもカリフォルニア、ホームブレイクはハンティントンビーチで母語は英語、日本生まれ日本育ちの人からすれば少し日本語がたどたどしいところがあるので、移民や多人種にあまり慣れていない日本人からすればザ・日本人という感じではないというところが世間の評判だろうか。カノア自身は(たぶん)二重国籍を保持しながら、2018年にWCT参加のリージョンを日本に移したので、そこはプロフェッショナル、日本人としてツアーに参加するという自覚は強いだろうけど、同時にハンティントンの英雄、というイメージもいまだに強い。
ダルビッシュ有、オコエ瑠偉、ケンブリッジ飛鳥、大坂なおみなどの活躍によって純血の日本人ではない日本人に対する観念も少し変わってきているだろうけど、まだまだ壁がありそうだからこれは今後の日本人が解消していかなければならない課題だろう。2020年のオリンピックによって人種に対する考え方など、随分と変わりそうで、そういう点でもオリンピックに期待するものは多い。ちなみに、ぼくはボルタリングの白石阿島に注目している。彼女もカノアと同じで、日本人だけれども生活ベースがアメリカにあるタイプで、とても美しい登り方をする。オリンピックに出場するだろうか。

今シーズンのWCTのフォーマットで気になるところと言えば、第1Rと第2Rにあたるヒートが少し冗長というか、まどろっこしいところ。第1Rも3位はそこで負け決定にするとか、緊張感を持たせてほしい。
それから、 EQUAL BY NATUREとして、男女の賞金額を同額にしたことは記憶に新しいけれど、参加選手の数に絶対的な差があることは気になる。女性の方が競技参加者が少ないけれど、それは「自然」なのだろうか。そうでないのだろうか。そもそも、年間の試合数も違うし。議論の余地はいくらでもありそうだ。
それから、WCTの試合を日本語解説で全試合中継して欲しい。地上波とは言わない、abemaTVかなんかでも…知らないだけでやってるのかな。いい解説者いっぱいいると思うし、オリンピック前にサーフィンを知らない人にも観戦眼みたいなものを少しだけ養って欲しいな、と思う。

ともあれ、カノア選手、歴史に残る快挙。おめでとう!!

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